屋根置き型太陽光発電という種類

 

屋根置き型のソーラーパネルは、主に、都市近郊など、空いた土地が少ない環境でのソーラーシステムに、特に利便性が高い種類です。また、狭小住宅などの、敷地面積が狭く、従って、建物の屋根面積も小さいタイプの住宅に太陽光発電システムを導入するのに適しています。

 

地価が高く、建物が密集していて、地面に日陰ができやすい都市環境では、屋根は一日中、日光が当たり日陰が出来にくい環境です。また、太陽光発電以外では利用することのないスペースでもあります。土地の面積として考えたとき、屋根はデッドスペースということもできます。その意味で、屋根置き型という種類の太陽光発電を利用することは、理にかなった方法と言えます。

 

ソーラーパネルは、日本の場合、緯度との関係で「南向き30度の角度」が一番発電効率が良いと言われています。

 

南向きの発電量を100%とした時、南東、南西の屋根では85%、北面では、60%まで発電量が落ちてしまいます。角度が急すぎても不向きです。この他、屋根の構造や強度、建物の向きなどが、パネルの設置を決める条件となります。

屋根の形で変わる、パネルの枚数や取り付け方法

 

屋根の形で、パネルの設置条件は大きく変わってきます。ここでは、屋根の種類別に、パネルの設置条件を見てみましょう。

 

切妻

切妻は、古民家などに見られる、屋根が2面の長方形で構成されているタイプの屋根です。こうした屋根は、多くは南側と北側に長方形の屋根面をもつ形が多いため、パネルの設置を考えると、屋根全体の半分しか利用できないということになります。

 

切妻は屋根の傾斜も大きくなりがちで、古民家などでは、カネ勾配と言われる、急な傾きになります。パネルを載せるためには、水平面に近いほど発電には有利と言われていますから、その点でもやや、不向きと言えます。

 

寄せ棟

寄せ棟は、屋根が2つの三角形と台形で構成されている屋根です。

 

切妻と比べると、屋根の勾配が緩やかになり、また、屋根の方向も、南北2面ではなく4面になります。

 

太陽光発電で効率よく利益を出せるのは、4.2kw以上のシステムだと言われます。寄せ棟の場合なら、方向などの条件の良い屋根であれば、パネルを屋根の2面〜3面でこのクラスを載せることが可能です。

 

切妻の場合は、パネルを載せることができる屋根が1面しかないと、必然的に屋根に載せることができるシステムは小さくなります。しかし、パネルを設置することで、それまで、雨風を凌ぐことしか活用されていなかった屋根に付加価値ができる、ということにもつながります。

 

最近は、寄せ棟の屋根を無駄なく使えるように、屋根の形に合わせて三角形にしたソーラパネルも作られるようになり、屋根をできるだけ広く活用できる工夫もされています。

 

片流れ

都市部の狭小住宅などで見かける、建物の屋根が一面のみの長方形になっている形の屋根です。よくあるタイプは、南面は垂直な壁になっていて、北面が斜めに流れた屋根になっています。小さな建物にもよく使われ、一階部分は、段違いの庇(ひさし)が付いている時もあります。

 

このタイプの場合、方向が一番のネックです。片流れ屋根が北面にしかないときは、発電効率が悪いことを承知で設置することになります。住宅密集地でお隣にも家があるときは、ソーラーパネルの反射がご迷惑になる場合も考えられます。

 

前述のように、北面に設置したパネルは発電量が南面の半分近くまで落ち込んでしまいます。コストパフォーマンスの面からは条件が悪すぎておすすめできないということになるでしょう。

 

平屋根・陸屋根

太陽光発電に利用できる屋根は、住宅のみとは限りません。

 

車庫や倉庫などの屋根や、小学校や市役所などのコンクリート造の屋上(陸屋根)の上に、架台を設置して太陽光パネルを設置するという方法も、最近急増しています。環境教育の一環として、また、公共施設の電気代を削減する意味でも、近年人気のようです。

 

この場合は、屋根の上といっても平らですから、もっとも効率よく発電できる方向を見定めて設置することになることから、屋根の形に沿って並べるというワケではありません。滅多に見かけませんが、建物の方角によっては、斜めに並んでしまうような場合も起こり得ます。その場合は、置けるパネルの枚数が少なくなることが考えられます。

 

陸屋根や平屋根の場合は、屋根の方角にシステムのサイズが左右されるということが言えるでしょう。